明治ドラキュラ伝1

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菊地 秀行

講談社 2004-12-11
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 ついに出るか。公認ファンクラブの告知を見たときの感想は、そういったものでした。東京と名を変えたばかりの地を舞台に、時代の残滓ともいうべき若き剣豪が対峙するのは、あの東欧の怪物、ドラキュラ伯爵。
 いずれも作者が愛してやなまいモチーフですから、これで面白くない訳がない。唯一、不安があるとすれば、ジャンルが児童書となっていることでしょうか。しかし、この点についても前述のファンクラブにて氏自ら力強い保証を見かけたことで解消されました。
 物語は明治の東京で武芸者らの前に吸血事件や怪物の目撃例が続発。それらと相前後して謎の外国人、ドラキュラ伯が現れて…。
 吸血魔人と時代の忘れ形見の剣豪なんですが、以外とバイオレンス色は押さえられています。この辺は児童書を意識したのでしょうか。しかし迫力はいつもどおりですので、安心して読んでいられます。
 ラストがなかなか意味深なんですよね。続編に期待したいところですが、そうなると人間関係はいったいどうなるんでしょう?

 ちょっと今回は、リンクはお休み。いいのが見つかったら更新するかも。