<a class="okeyword" href="g:mokei:keyword:PSP">PSP</a>で<a href="http://www.aozora.gr.jp/">青空文庫</a>を!

 今回は自分のための備忘録的な部分が大きいので、あらかじめお断りしておく。
 さて以前書いたように、わたしはハードウェアとしてのゲーム機が好きである(花札屋のにはほとんど食指は動かないが)。そんな中、現在主にいじくっているのがX-BOX、PS2とPSPである。
 もともとPSPはこれといったやりたいゲームがあったわけでもないのに買ってしまったのだが、これが案外、面白い機械だった。当初はmp3プレーヤーや動画再生機などとして使っていたが、後者はともかく、音楽再生機としてはお世辞にも使いやすいものではなかった。だがインターネットで探っているうちに、エミュレーターPSPで動かせるらしいということを知った。
 だが、正直なところエミュレーターというものには実はわたしはほとんど関心がない。最初に書いたように、ゲームというソフトにそれほど思い入れもないのに、エミュレーションまでしてやろうという気持ちは起こらないのだ。それに基本的にエミュレータはかなりのマシンパワーを必要とする。確かにPSPはCPUをダウンクロックして使ってるという事実はあるが、それにしたって携帯機である。やれることに限度はあろう。
 前置きがずいぶん長くなってしまった。
 PSPで何ができるのか、調べていると、ときに意外なものに出会うことがある。こんなのとか。そんな中、PSPで青空文庫形式のテキストが読めるリーダーがある、ということをいつも行ってるページで見かけた。いや、情報そのものは以前からここに載ってたみたいなんだが、わたしが単に気がついていなかったのだ。
 このブログや本家のほうを見ていただければ、わたしが小説好きなのはわかってもらえると思う。これまでにPSPでテキストを閲覧するソフトはいくつも出ていたが、どれもが基本的にはJPEGなどの画像に変換して、PSPでその画像を見る、というのが主だった。これでもたいして問題はないのだが、やはり変換というワンクッション必要というのは、どこかスマートさにかける気がしていた。その点、この青空文庫リーダー for PSPはテキストデータを直接読み込むことができる。わたしはさっそくダウンロードしてインストールしようとした。ところが、いきなり初っ端からわたしはつまずいてしまった。
 ダウンロードしたファイルをどこにどう置けばいいのかわからないのだ。PSPメモリースティックの中を見た人ならわかると思うが、意外にこのメモリースティックの中に大量のフォルダが作られていて、中には何のためにあるのかよくわからないものもある。ソフトのドキュメントは「ディレクトリ名はAozoraにしてください」とは書いてあるが、そのディレクトリをどこに作ればいいのかということはどこにも書いていない。実はこれはPSPでこの手のソフトを使うものなら当たり前のことなのかもしれないが、メモリースティックのルートにある「PSP」というディレクトリの中にある「GAME」というディレクトリの中に作ればよかったのだ。ちなみに読みたいテキストデータはこの「GAME」ディレクトリに置いておくと、青空文庫リーダーを立ち上げたときに、リストの中にちゃんと表示されます。これでPSPのメニュー画面に青空文庫リーダーが表示された。
 しかし、喜んだのもつかの間、いざ使おうとすると「ファイルが壊れています」といわれ、ソフトが起動しない。メモリースティックに転送するときに壊れたのかと再度インストールなどしてみるが状況は変わらず。なかば諦めてたところ、UMDのイメージからゲームを起動する方法などをネットで検索していると、その手のソフトの解説に当たり、そこにはそのソフト本体のファイル名としてEBOOT.PBPと書かれていた。実は青空文庫リーダーの本体のファイル名もEBOOT.PBPで、最初は?などと思っていたのだが、どうやらこのファイル名でないと起動できないらしい。更にはPSP本体のファームウェアが1.5以下でないと起動できないという情報も。わたしのPSPのファームウェアは2.0だ。これではだめだ・・・と落ち込みかけていると、またまた天の助けが。ファームウェアが2.0でもEBOOT.PBPを起動させるツールが存在するらしい!
 ここにあるEBOOT Loaderというのがそれ。早速ダウンロードしてくるが、やっぱりというか、ドキュメントが英語。一応、どこにどのファイルを置け的な記述はわかったものの、アーカイブの中にはまだ他にもファイルがある。しょうがないので(?)明らかに不要だと思われる「Thumbs.db」という3つのファイル以外をアーカイブ内のディレクトリ構成のままにメモリースティックに展開。そしてPSPを起動し、メニューから「フォト」-「EBOOT Loader(バージョン番号)」というディレクトリがあるので、そこの「aaa」というファイルを選択すると、EBOOTファイルの選択画面になる。ここから青空文庫リーダーを選択すれば、無事、ファームウェア2.0でも起動することができた。
 いまいち正体のよくわからない「星空文庫」形式のファイルもきちんとふり仮名つきで読めるし、結構いい感じです。あとはファームウェアを2.5や2.6にしてもEBOOT Loaderがちゃんと動いてくれるかどうか。なんかPSP用のウィルスだかトロイの木馬だかが出始めてるらしいんで、一応ファームウェアは最新にしたいんだけどなあ。