装甲騎兵ボトムズ コマンドフォークト ~伝説誕生~

装甲騎兵ボトムズ コマンドフォークト ~伝説誕生~ (HJ文庫 の 1-1-2)装甲騎兵ボトムズ コマンドフォークト ~伝説誕生~ (HJ文庫 の 1-1-2)
野崎 透 塩山 紀生

ホビージャパン 2007-09-29
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 なんかここんとこ毎回違うことを書いて、よく言えばバラエティに富んだ、ぶっちゃければまとまりのないブログになってますが、右のプルダウンでテーマを選択できますので、読みたい内容に絞って読んでください(^^; つってもまだアニメやコミック、うつはまだそれほど件数ありませんが。
 ということで今回は読んだ小説の感想です。これは以前に読んだ「群狼邂逅」の続き、といいますか前作はいわば『コマンドフォークト』のメンバーが集まるまでのいわば顔見世的な意味合いが強かったのに対して、本書はいよいよその『コマンドフォークト』が部隊として活躍する話です。
 で、前作の感想で「女っけがない」と書いていましたが、なんと今回からマスコットキャラ的な美少女(整備兵なんですが)が登場します。帯にも高橋監督のコメントとして「真のミリタリーと"美少女"の投入です!」となってますし。とはいえ、あいかわらず男臭く(ほめ言葉です)泥臭い作品には違いなく、いわいるロボットものを期待している方にするとちょっと違うと感じられるかもしれません。
 とにかくこの作品(アニメを含む。ただしメロウリンク、赫約たる異端の2作は未見のため違うかもしれません)は徹底して一兵士の視点から戦争が語られ、さらにATという全高4mほどのロボットを、あくまで一兵器としてしか扱っていない。言ってみれば消耗品扱いまでしてリアリティを追求している点が、他のロボット作品とは一線を画している大きなポイントであることは、おそらく異論はないと思います。
 本作ではそんな戦場を戦う男たちの意外な一面を垣間見ることができます。それが先ほど触れた"美少女"の存在なんです。戦うことしか知らないような男たちが時として見せる不器用な、それでいて暖かい他人を思いやる気持ち。残念ながら本書ラストで件の美少女はコマンドフォークトとは別部隊に転属するのですが、おそらく今後何らかの形で彼らはまた再会するでしょう。彼女はすでに「コマンドフォークト」の一員になっているのですから。