MSM-07D デザートズゴック

 もともとMSM-07ズゴックは水陸両用として開発されたが、陸上での戦闘能力のみで見てもMS-06Jザク?にも劣らないほどの高性能だった。しかし連邦軍へのジャブロー襲撃作戦の失敗後、戦線はじょじょに後退し、水陸両用MSの出番は少なくなっていった。そこでジオン軍は水陸両用MSを陸戦に転用し始める。もともと陸戦でも高い能力を示していたMSM-07はその中でも早い段階から転用された。MSM-07Dはそれをさらに推し進め、陸戦専用に改修した機体である。
 まず陸戦では不要となる熱核ハイドロエンジンを撤去し、代わってジャンプ用の熱核ロケットエンジンを搭載。また砂漠の苛酷な環境にも耐えられるようにラジエターシステムを大容量化してある。もともと水中でも使用できるようにシーリングされているため、改めて防塵装備などはなされてない。
 外観での大きな違いは、右腕にマニピュレーターを装備し、こちらのメガ粒子砲は廃止、アイアンクローも二本爪の簡易型となっている。これらの変更によりザクマシンガンやジャイアントバズなどのMS用携行火器も使用できるようになっている。またバックパックはジャンプ用の熱核ロケットエンジンにプロペラントタンクを増設。さらに搭載されている熱核エンジン用のラジエターも備えたものへと換装された。下腿部には機動用スラスターが設置されているほか、足首内の熱核ハイドロエンジンも熱核ロケットエンジンに換装されている。
 頭部240mmミサイルランチャーは地対地ミサイルランチャーに改造され、バックパックに装備されているシュノーケルセンサーを伸張することにより塹壕内からでもミサイル攻撃ができる。しかし片方のメガ粒子砲を撤去しているが、ビームライフル等の携行ビーム火器は使用できない。