機動戦士ガンダムUC 9、10巻

機動戦士ガンダムUC (9)  虹の彼方に (上) (角川コミックス・エース 189-11)機動戦士ガンダムUC (9) 虹の彼方に (上) (角川コミックス・エース 189-11)

角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-08-26
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機動戦士ガンダムUC (10)  虹の彼方に (下) (角川コミックス・エース 189-12)機動戦士ガンダムUC (10) 虹の彼方に (下) (角川コミックス・エース 189-12)

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 ラスト2冊がまとめて出ましたので、ここも一括して書きます。
 いよいよユニコーンガンダムがラプラスの箱の最終地点を示し、その地であるインダストリアル7へと舞台は移る。その行く手を遮る「袖付き」のMS、そして{袖付き」の首魁であるフル・フロンタルの正体。さらにはビスト財団と連邦首脳部の思惑で、あの悪夢の兵器、コロニーレーザーの発射と、次から次へと見所が押し寄せる、テンポのいい2冊でした。
 今回で完結した本作ですが、全編を通して感じるのは「大人のガンダム」と言っているように、ファーストガンダムをはじめとするUC(ユニバーサル・センチュリー)を舞台とする各ガンダム作品へのオマージュがふんだんに散りばめられていて、かの作品群を知っている者としては楽しめました。
 しかしこれは逆にも捉えられます。この小説はアニメの「機動戦士ガンダム」「機動戦士Zガンダム」「機動戦士ガンダムZZ」「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」を見ていないとわかりづらい部分がありますし、それ以外にもTVアニメの「機動戦士ガンダム」の放送から30年の間にまとめられたさまざまな設定、ミノフスキー物理学やサイコミュの定義などもある程度知らないと本来の面白さを感じにくいかもしれません。
 それでも。それでもこの小説は読んで欲しいと思います。TVの初代ガンダムと同様に巻き込まれて『ガンダム』に乗ることになった『少年』が大人たちの都合で引き起こされた戦乱に揉まれ、様々な人と出会い、いろいろな世界を見て成長し『ニュータイプ』として覚醒していく。不幸な出会いや悲しい別れもあるけど、その先に新しい世界を見つけて、少年は大人になっていく。最初のガンダムにこめられた思いは、ここでも受け継がれていると思いました。
 ガンダムファン、必読の1冊です。
機動戦士ガンダムUCパーフェクトガイド機動戦士ガンダムUCパーフェクトガイド
ガンダムエース

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