また一つの別れの刻

 脚本家首藤剛志氏が亡くなられたということを知りました。最近ではポケモンの脚本で有名ですが、わたしが氏を知ったのは実は小説が先で、今からざっと20年ほど前……20と5年ほど前かな(・・;) 中学生だったわたしが学校の図書館にあった文庫本の「戦国魔人ゴーショーグン」を手にしたことが始まりでした。
 これはもともとTVアニメだったのですが、当時わたしの住んでいた地域では非常に見にくく、まだネットもビデオもそんなに普及してない時代でしたから、ほとんど見たことはなかったのですが、この小説のシリーズは非常に面白かったのを今でもはっきりと覚えています。
 1巻はだいたいTVシリーズをまとめた話で、2巻は劇場版として上映された「時の異邦人」のノベライズ。3巻以降は小説オリジナルの後日譚になっていて、この3巻からがとにかく面白かった。敵味方の枠を取っ払って、主要キャラクターが協力していく姿が印象的で、わくわくしながら読んだもんです。
 以来、氏の名前を見つけるたびに気にしてはいたのですが、正直、最近はアニメではわたしのフォロー外になっていることが多くて、こちらのコラムをたまに読む程度でしたが、お亡くなりになったとは。聞けばまだ61歳とのこと。わたしの母と同世代。正直、早すぎると思いました。
 今はただ、静かにお見送りしたいと思います。