劇場版機動戦士Zガンダム

 本当に今頃感ばりばりですが、劇場版機動戦士Zガンダム3部作を見ました。
 事前情報として「ラストが違う」「新作カットとTVシリーズのカットの落差がすごい」というのは聞いていたのですが、見ていて思ったのは「こんな話だったかなあ?」という違和感でした。たとえば主人公カミーユとジェリドの構図っていうのはシリーズほぼ全編を通して描かれていたと思うのですが、その扱いが非常に軽いように見えたのです。あと「恋人たち」のカミーユとフォウ。もっとこの二人にスポットを当ててもよかったんではと思ってしまう。あまりにあっけなくフォウが死んでしまうし、その瞬間をカミーユは見てもいない。これってあんまりな気がするんですが。
 あと、事前情報で知ってはいましたが、新作カットの浮き具合がハンパありませんね(^_^; メカは今風に書き込みされてたり、観戦は3Dモデリングで描かれてたりとTVシリーズと揃えようという気は一切なかったってくらい手がかかってるし、キャラは作監の恩田さんの絵そのままだし(^_^; 見ててずっと苦笑してました。これなら全部描き直せばよかったのに。コンテだけ使って(無茶言う)
 ラストも無理にセイラさんを出したような、取って付けたカットでした。わざわざライブラリ出演までさせて……意味あったのか知らん?
 もっとも、文句をいろいろ並べましたが、楽しめたのは事実です。放送当時、わたしはまだ中学生で、そのときの記憶もいくつか思い出されました。そろそろオタの道に踏み込みはじめていた頃でした……。藤田さんデザインのマーク2やZは、今の目で見てもかっこいいメカデザインだと思いますし、前作からのファンにはアムロやシャア、それにかつてのホワイトベースのクルーが出てくるのも心憎い演出でした。逆に今という時代から見ると、ミネバの幼少時の言動というのはいろいろと興味深いですね。この時の扱いからはユニコーン時のあの行動力は想像できませんが。

機動戦士Zガンダム -星を継ぐ者- [DVD]機動戦士Zガンダム -星を継ぐ者- [DVD]
富野由悠季

バンダイビジュアル 2005-10-28
売り上げランキング : 18277

Amazonで詳しく見る
by G-Tools