機龍警察 自爆条項(上下)

機龍警察 自爆条項 (上) (ハヤカワ文庫JA)
機龍警察 自爆条項 (上) (ハヤカワ文庫JA) 月村 了衛

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機龍警察 自爆条項 (下) (ハヤカワ文庫JA)
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 なんか久々の長編って感じ。本自体は結構前に買ってあったんですが。

 シリーズ1作目と同様に内容が重いです。日本で大規模テロが計画されていることを察知した警視庁の異端児集団の特捜部は捜査を開始するが、なぜか外部からの圧力によって中断させられる。今回も警察という組織。それに外務省も絡んで複雑なキャリア官僚の思惑が入り乱れ、全体像がなかなか浮かんでこない。本作ではライザ・ラードナーの過去について語られている。なぜ彼女はテロリストになり、そしてテロリストをやめたのか。地域紛争が各地で起こっている今という時代では妙にリアルなテロリストの現実が描かれています。

 今回、読んでいてさっぱりタイトルの意味がわからなかったのですが、上巻のラスト近くでやっと触れられています。そういう意味なのね。重いけど、特捜部のドラグーンの特殊性を考えると致し方ないのかも。

 テロというものを考えると、機甲兵装というのはそれなりにリアリティがありますね。分解して運べて、破壊工作に使えて、都市戦にも用いることができる。ただもうちょっと公安関係とかに普及しているほうがらしいと思うんですけどねえ。

 次はユーリか……。