G・H・M研究所

 これも新耳袋にならんで夏の風物詩となっている感のある1冊です。ただこちらは、毎回、微妙に内容が変わっており、今回は各県ごとの有名心霊スポットの紹介が掲載されていました。もっとも紹介といっても、心霊現象が起こる訳でもなく、またその場所についての詳しい解説をするでもなく、ただスタッフがそこに行って雰囲気を伝えるだけという、いささかお粗末なものでした。
 また心霊写真の小特集もありますが、こちらも期待しすぎないのがこの本を楽しむコツかと。
 メインコンテンツである各県ごとの話は、今回は方針がやや変わったのか、それとも話が集まらなかったのか、怪談とはかなり言いにくい話が目に付きました。
 全般に少部数誌っぽさがあふれているので、それを前提として読むべきでしょう。
 もっともこの本の特徴である現場地図(簡単なものですが)は今回も健在ですので、本格的な肝試しをと考えてらっしゃる方には、いい参考資料となるでしょう。
 ただし、くれぐれも安易な気持ちで行ったりしないほうが身のためでしょう。
 「触らぬ神に祟りなし」といいますから・・・。