サッちゃんの都市伝説―渋谷怪談 III

サッちゃんの都市伝説―渋谷怪談 III
福谷 修

竹書房 2004-12
売り上げランキング : 243,970

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 このくそ寒い中、ホラーの紹介です(^^;
 いつの間にかシリーズ化している(失礼!)「渋谷怪談」の3冊目ですが、今回は正当な続編というわけではなく、外伝的な位置付けだそうです。というのは、実はわたし、1冊目は読んだんですが、2冊目は未読なんですよ(^^;
 さて、内容のほうなんですが、そもそもこの本は、Web上で公開されたオムニバスシネマをベースにしているため、各章ごとに独立した話となっています。独立しているとはいっても、完全に別個の話というわけではないのですが。ただ、このため比較的ホラーが苦手な人でも入り込みやすくなっていると思います。裏を返せば、ホラーファンからすれば少々物足りない感はぬぐえないかも。
 ホラー小説の怖さとは、単語やセンテンスではなく、雰囲気や世界観だとわたしは思っています。そういう点からすると、この本のような短編集のような形式では、どうしても恐怖の世界の構築が不完全になりがちなのではないでしょうか。不可能だとは言いませんが、かなり難しいようにわたしは考えています。
 あと、ラストも個人的にはどうも、不釣合いにほのぼのしている気がするんですが。詳しいことはネタばれになるので書きません(^^)気になる方は、上部の写真からアマゾンに行けますので、そちらで購入してみてください(^^;