働く気持ちに火をつける

働く気持ちに火をつける―ミッション、パッション、ハイテンション!
斎藤 孝

文芸春秋 2005-02
売り上げランキング : 4,360
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 この手の本は、何冊かこれまでにも読んできましたし、たぶんこれからも読み続けるでしょう。それはわたしがそれらを参考にして成長したいと思うからであり、参考になると思うからこそ入手して読んでいる訳です。
 さて、奇妙な書き出しをしてしまいましたが、今回読んだこの本、店頭で見かけてぱらぱらとめくった印象は、それほどいいものではありませんでした。わたしは基本的に、この手の実用書系で、イラスト(図ではない)が必要以上に大きいものはあまり好きではないんです。またこれはたぶんに個人的な好みの範疇でしょうが、イラストそのものもわたしの許容範囲からは、ややずれていました。そんなわけで本来であれば手を出さないであろう本ではあったのですが、なぜか買っていました。で、まあ、読んだ感想なんですが・・・。
 たいてい、こういった実用書では、当初は主題がわかりにくくても、読み進むにつれて徐々にその主題が明確になっていき、最後(実用書では必ずしも最後とは限らないが)には読者にもはっきりと理解できるようになっているもんです。ましてやこの本の作者はあの斉藤 孝氏。もうすでに何冊もこの手の本を書いてらっしゃるベテランです。ところが今回、わたしはこの本を読んでいる途中からどうにも頭の上に出る?マークが消しきれなかったのです。
 たとえば「歌いながら」だとか「声を出して」とかかれていたりするんですが、一部の肉体労働など以外で、どれほど職場でそういったスタイルで働ける場所があるんでしょう? また抽象論すぎて、具体的にどうすればいいのかわからないような箇所も散見されました。
 前記のように感じたのは、わたし自身の問題かもしれません。でもやはり、わたしも何らかの解決策をと思ってこの本を手にしたのですから、できればもうちょっと、せめてその気にだけでもさせて欲しかったなと。